例えば、オレンジの木である学術名 Citrus aurantium L.var.amaraの場合 <葉> <花>
<果皮> からは違う成分の精油が抽出されるのです。
●ビターオレンジ・リーブス
抽出・部位 : 水蒸気蒸留で葉から
天然特性成分 : 酢酸リナリル、リナロール
●ネロリ
抽出・部位 : 水蒸気蒸留で花から
天然特性成分 : リナロール、ネロリドール、
ファルネソール
●ビターオレンジ・果皮
抽出・部位 : 圧搾で果皮から
天然特性成分 : メランジン、リモネン

水蒸気蒸留か圧搾法かどちらかの表示があるもの。
アブソリュートなどの溶剤抽出をしたものは、アロマセラピーでは使用しません。
見分け方は、ローズの精油。これが、水蒸気蒸留ならひとまず合格の精油です。
アブソリュートなら、他の精油についても品質は疑問を持った方が良いと思います。
溶剤が溶け込んでいる精油を、どうぞお使い下さいと提供しているメーカーが、ローズ以外の
精油には、気を使っているとは思えません。
又、水蒸気蒸留だからと言って安心は禁物です。
圧力や温度をわーっと上げて、乱暴に抽出すると分析表や香りで大きく違うのが分かります。
確かな精油か否かは、分析表と香りに現れます。

1.8−シネオール、リモネンなどの、精油を作用特性を構成している主な成分の表示がされているか。
作用特性とは、精油の特徴となる‘体や心にどういう働きかけをするか’というその精油の顔とも
言える特長です。なので、含有率の高い成分とは限りません。
例えば、クラリセージ SALVIA SCLAREA の含有成分スクラレオールは、全体の2%にも
満たない微量な含有率ですが、微量ながらエストロゲン様作用に優れる為に、天然特性成分として
表示されています。
天然特性成分が明記されていないという事は、何の成分が含まれているか分からない。
つまり、適切なトラブル・ブレンドの割合・組み合わせる精油 が分からないという事です。

医療現場で使用できる品質の精油であるか否かを見極める為には科学的な分析が欠かせません。
7でも記載した精油の成分は、GC/MS ガスクロマトグラフ/質量分析により、
どんな成分が何%含まれているかが明らかになります。
そしてもう1つ。精油の物理的な性質を試験する 物性試験で比重 ・ 屈折率 ・ 旋光度 を測定し、混ぜ物がされていないかの目安になります。(混ぜ物があると数値が標準より逸脱する為)
分析表を見ることで、「完全オーガニックです。天然100%です。」 などの様々な宣伝文句精油の 「真と嘘」を見極めることができます。
見慣れないと、見方や名前など難しく感じますが、それをしっかりと見る力をつけると、本当に良い
精油か否か自分で判断でき業者やメーカーに騙され、偽物をつかまされる危険もなくなります。
精油は食品で例えるなら珈琲と同じ。 無農薬の珈琲豆だから最高ではないという事なのです。
珈琲で重要なのは「焙煎」。いくら良い珈琲豆を使っても、焙煎の技術や方法が適切でなければ
味も香りも悪い珈琲になってしまいます。
精油も同様に、無農薬のハーブを使っていても、その抽出方法が適切でなければ微量成分が
抽出されなかったり、バランスが悪かったりします。
又分析表で良いデータ-が出ていても、香りが良くないことがあります。
アロマセラピーの特徴は、香りが大きな割合を占めています。
同じ畑で同じ条件で育った野菜にも、味が異なる様に精油も香りが違うのです。
データ-だけでなく香りの判断力も大切です。